ヘッドウェイ流D-41スタイル、昭和ヘッドウェイHD-210の入荷です!!
信州松本に工場を構えるヘッドウェイ・ギター。1977年創業のヘッドウェイ・ギターはいつの時代もその価格からは想像を遥かに超えるハイ・クオリティーな製品を世に送り出してきた日本を代表する、アコースティック・ギターのトップ・ブランドです。そんなヘッドウェイも1983年に起きた、2度に渡る工場火災に因り、一時期アコースティック・ギターの生産を中止せざるを得ない状況に追い込まれます。その後、多くのファンからの熱い想いに応える形で1999年に復活を遂げ、以降現在に至るまで高品質でハイ・コスト・パフォーマンスな製品を世に送り出しています。今回入荷は工場火災前の1981年頃のHD-210。第一期ともいえる昭和ヘッドウェイは実質6年間しか生産されておらず、今なお昭和ヘッドウェイを探しているファンも多い貴重な時代の1本です!
ソリッド・ジャーマン・スプルースTOP、ローズウッドSIDE&BACK、マホガニーNECK、エボニー指板&ブリッジ、ノン・スキャロップ・ブレーシング、実測43.3mmナット、644mmスケールのD-41スタイル。41スタイルのヘキサゴン・インレイやアバロン・トリム&ロゼッタには本物の貝が使用され、見た目も豪華な1本!昭和ヘッドウェイでは18スタイルや28スタイルにはシトカ・スプルースを使用し、この210のような貝巻きモデルにはジャーマン・スプルースを使用して、サウンド・キャラクターを変えていたのも特筆すべき点かと思います。この時代に既に28と40番台のサウンド・キャラクターの違いを分かって作っていたメーカーは他にはあまり思い当たりませんよね!また、80年頃のカタログにはTOPやSIDE&BACK材の合板、単板の記載がなく、一般的にはこの210のSIDE&BACK材は特上カエデ芯の合板と認識されています。
サウンドはヘッドウェイらしいトルク感満点のパワフル・サウンドに、ジャーマン・トップならではの音のしなり感が加わり、なるほど41スタイルらしいサウンドになっています!もちろんマーチンのような柔らかな弾力性のあるサウンドに比べると、いかにも日本の質実剛健なサウンドですが、ゴンゴンとパワフルに響くサウンドの中にも貝巻きモデルらしい倍音感とふくよかさが加味されています。フラットピックで搔き鳴らせば、ヘッドウェイならではの押し出しの強い直進性に富んだ爆音を響かせますが、フィンガーで爪弾けば貝巻きモデルならではの艶のある倍音感豊かなサウンドに、しっかりとした基音のある中低域が絡み、芯のしっかりした、それでいて優美なサスティーンを纏った美しいサウンドが得られますので、あらゆるジャンルやプレイ・スタイルでお値段を遥かに超えたハイクオリティーなサウンドをお楽しみ頂ける事と思います!
楽器のコンディションは、小キズこそ散見出来ますが、遠目にも目立つような派手なキズやダメージは無く、年式から考えるとかなりの美品コンディションと言えるでしょう!光にかざして子細に眺め回していくと、ボディー・トップにはこつこつと小さな打痕がいくつか確認出来、PG周りにはいくらかのピッキング跡、ボディー・バックには擦り傷が多めに見つかりますが、ほとんどのキズが光の反射で見て初めて気付く程度の軽いキズばかりですので、40年選手のビンテージとして見れば、取り立てて気になるような箇所は無いかと思います。ジャパン・ビンテージに付きものの塗装の白濁は所々にふわっとその傾向が見られますが、こちらも気になるレベルでは無いかと思います。
ネック・コンディションも良好で概ねストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.4mm、1弦側2.1mm程度とベストなセッティングになっています。その状態でサドルは1,6弦側共に2mm強ブリッジから出ていますので、更なる弦高の微調整も可能です。フレットはローフレットを中心にいくらか減りが確認出来ますが、一番減っている箇所でもオリジナルの8割程度の高さが残っています。
純国産でこのスペック、、、今となっては絶対こんな値段では出来ない事を考えると超絶お買い得な逸品かと思います!ヘッドウェイ・ファンのみならず、手頃でしっかりとしたギターをお探しの方にもオススメの「お値段以上ヘッドウェイ」です!
ケースは汎用のハード・ケースが付属します。
SN:5837