バッキバキのフランケン・コンディションながら、プレイヤビリティー、サウンドはバッチリの70年代ハミングバード!!
1960年に販売が開始されて以来、J-45と並びギブソンを代表するアコースティック・ギターとして人気を博しているハミングバード。ハチドリが描かれたピックガードの印象が強烈で、最もギブソンらしいルックスを持つ人気モデルです!今回入荷は70年代前半製の個体。バッキバキに割れて修理箇所多数ながらプレイ・コンディションは良好な格安な1本です!
スプルースTOP、マホガニーSIDE&BACK、マホガニー3ピースNECK、ローズウッド指板&ブリッジ、ダブルXブレーシング、実測43mmナット、25.5インチ・スケールの16インチ・スクウェア・ショルダー。シリアルNo.が消えていて正確な年式が判りませんが、マホ・ネックなので71~75年頃に作られた個体です。
サウンドはハイからローまでバランスよく音が出ていて、ボリューム感も有るパワフルなサウンド!一般的に70年代ギブソンは音が出ないという認識を持っている方が多いですが、決してそんな事はありません。ダブルXブレーシング構造により、ローがややタイトになり、ギブソン特有の暴れる感が少し大人しくなるため、ギブソン・ファンからは敬遠されがちですが、サウンド・バランスは非常に良く、全体的なまとまりもあり、ボリューム的にも60年代ギブソンと比べても引けを取らないと思います。60年代ギブソンのようなクセの強いサウンドから比べると、少し優等生的なサウンドに感じられると思いますが、これはこれで逆に色んなジャンルに適応出来るオールマイティーなサウンドと言えるでしょう。昔チャボが使っていたハミングバードも、キースが若かった頃弾いていたのも確か70年代ハミングだったと思いますが、、、使ってみると意外に使いやすいサウンドかと思いますよ!フラットピックで掻き鳴らせば、ある程度まとまり感のあるサウンドながら、ギブソンらしい適度に暴れる荒削り感もあるサウンドが得られますし、フィンガーで爪弾いても反応が良くハイからローまでバランスの良い適度なサスティーンを伴ったサウンドが得られますので、意外にオール・ジャンルOKなマルチなサウンドかと思います!
楽器のコンディションはご覧いただいて分かるように満身創痍な出で立ちです。当店入荷後、ネックのセット角を何とかしようとネック・リセットを掛けたのですが、、ネック・ジョイントがあまりに強固で、ネックを抜く際に肩部のサイド板がバッキバキに割れてしまったそうです(泣)。それ以外にもトップの6弦側指板脇にクラック修理、1弦側エンド部から12cmほどのクラック修理、6弦側ウエスト部辺りにも5cmほどのクラック・リペアーがあります。バックにはエンド部付近から左右対称な位置に10cm程のクラック・リペアーがあります。それぞれのクラックは補強のクリートが打たれていたり、打たれていなかったりしますが、がっちり接着されていますので、今後お使い頂くのに強度的な不安はありません。ブリッジも交換されていますが、オリジナルのシェイプに近い感じで違和感はありません。キズの類も沢山ありますので、決して美品ビンテージとは言えませんが、ギブソンはこの手のヤレが似合っちゃうブランドですので、この満身創痍なルックスこそがカッコいい!と思って頂ける方が現れてくれることを願ってます(笑)。全体のヤレ具合の割にはPGのハチドリは比較的綺麗に残っています。
ネック・コンディションは大変苦労した甲斐あって綺麗にストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側2.0mm程度とベストなセッティングになっています。サドルにももう少し余裕がありますので、更なる弦高の微調整も可能です。フレットは一度リフレットされた上で軽く擦り合わせされているようですが、一番減っている箇所でもオリジナルの8割程度の高さが残っています。
70年代ギブソンを弾く前から敬遠されている方も多いかと思いますが、、、弾いてみれば目からウロコの大納得のサウンドですよ!
ケースは汎用のハード・ケースが付属します。