歴戦の跡が窺える貫禄のルックス&サウンド!!31年頃のL-0ブラック・フィニッシュが入荷しました!!
ギブソン・フラットトップの元祖とも言えるLシリーズ。L-0、L-00、L-1など、数々の名器は数多くのミュージシャンから愛され、ミュージシャンのコレクションの中には「へ~意外!」と思うようなミュージシャンも含め(笑)、これらのモデルが1本ぴょこって入ってたりしますよね。今回入荷は1931年頃のL-0。トンガリお尻からスクウェア・ボトムになったばかりの頃の1本です!
マホガニーTOP、マホガニーSIDE&BACK、マホガニーNECK、ハカランダ指板&ブリッジ、実測43.5mmナット、24.75インチ・スケールの14 3/4スモール・ボディー。マホ・トップなので一応L-0としましたが、、ボディーのバック・バインディング無しのスペックなので、初年度物のL-00のマホ・トップ・バージョンの可能性も高いです。ネック・シェイプは極普通のUシェイプで、プレイヤビリティーも抜群の個体です!
サウンドはカラッカラに枯れたブルージーなビンテージ・サウンド!反応良く音が立ち上がり、ボディー全体でガランガランと心地よく鳴ってくれますので、弱めのピッキングにも反応が良く、弾き手のピッキング・ニュアンスを素直に表現してくれます。いわゆるギブソンらしい荒削り感バリバリのサウンドですので(笑)、決して上品なサウンドとは言えませんが、このガランガランとボディー全体を震わせて鳴ってくれるサウンドこそが、このモデルのサウンドの魅力かと思います。こちらの個体は12フレット・ジョイントなので、14フレット・ジョイント期のものよりも奥行きのあるふくよかさも感じられるサウンドになっています。この手のギターは主にブルース向きと考えられていますが、ストロークでもフィンガーでも意外に普通に使えますので、世間で思われているよりはずっとオールマイティーに使えるサウンドかと思います。もちろんフィンガーピック・ブルースなんかやった時の嵌まり感は半端ないですけどね!
楽器のコンディションは長年現役としてバリバリに使われてきたことが伺い知れる貫禄のルックスになっていますが、使うための楽器としてはしっかりとメンテナンスが行き届いています!全体的に擦り傷や弾きキズ、打痕等多数あり、ボディー角や、ネック裏は木地が露出してしまっている箇所なんかもありますが、およそ100年近く現役で活躍してきた楽器らしい佇まいで、ビンテージ・ギターに理解のある方なら取り立てて大騒ぎするほどのダメージは無いかと思います。唯一ヘッドの1弦側先端がざっくり欠けていますが、、まぁこれも100年選手ならではの貫禄と言うものでしょう。マホ・トップの割にはトップの変形もほとんど無く、クラック等の木部の割れも見当たりません。ペグは50年代のクルーソンに交換されています。
ネックはリセット済みでネック・コンディションも良好で綺麗にストレート、ネックの差し角もバッチリ、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側2.0mm程度とベストなセッティングになっています。歴代のリフレットやリセットなどにより、指板はいくらか薄くなっているようにも感じますが、その分ネックは非常に握りやすく、ネック強度にも影響は無さそうです。その状態でサドルにもまだ充分な余裕がありますので、更なる弦高の微調整も可能です。指板にはローフレットに所々凹みがありますが、フレットはリフレットされてからまだ間がないようで、気になるような凹みも無く、充分な高さが残っています。
長い年月により育まれてきた本物のビンテージ・サウンドを是非ご体感ください!
ケースは少し大きめのチップボード・ケースが付属していて、内部にスポンジを敷いてジャスト・サイズに調整されています。