歴戦の跡が窺える貫禄のルックス&サウンド!!32年頃のL-00ブラック・フィニッシュが入荷しました!!
ギブソン・フラットトップの元祖とも言えるLシリーズ。L-0、L-00、L-1など、数々の名器は数多くのミュージシャンから愛され、ミュージシャンのコレクションの中には「へ~意外!」と思うようなミュージシャンも含め(笑)、これらのモデルが1本ぴょこって入ってたりしますよね。今回入荷は1932年頃のL-00。一番人気のブラック・フィニッシュ&ホワイト・ガードの逸品です!
アディロンダック・スプルースTOP、マホガニーSIDE&BACK、マホガニーNECK、ハカランダ指板&ブリッジ、実測44.2mmナット、24.75インチ・スケールの12フレット・ジョイント14 3/4スモール・ボディー。The Gibsonロゴでは無くGibsonロゴにホワイト・ガードという仕様から、32年製かと思われます。
サウンドはカラッカラに枯れたブルージーなビンテージ・サウンド!反応良く音が立ち上がり、ボディー全体でガランガランと心地よく鳴ってくれますので、弱めのピッキングにも反応が良く、弾き手のピッキング・ニュアンスを素直に表現してくれます。いわゆるギブソンらしい荒削り感バリバリのサウンドですので(笑)、決して上品なサウンドとは言えませんが、このガランガランとボディー全体を震わせて鳴ってくれるサウンドこそが、このモデルのサウンドの魅力かと思います。こちらの個体は12フレット・ジョイントなので、14フレット・ジョイント期のものよりも奥行きのあるふくよかさも感じられるサウンドになっています。この手のギターは主にブルース向きと考えられていますが、ストロークでもフィンガーでも意外に普通に使えますので、世間で思われているよりはずっとオールマイティーに使えるサウンドかと思います。もちろんフィンガーピック・ブルースなんかやった時の嵌まり感は半端ないですけどね!
楽器のコンディションは長年現役としてバリバリに使われてきたことが伺い知れる貫禄のルックスになっていますが、使うための楽器としてはしっかりとメンテナンスが行き届いています!キズの類は年式の割にはまぁまぁ少なめかと思いますが、何か所かクラック・リペアーがあります。まずトップは、指板脇両サイドとPGの内側に沿って入るクラック、ブリッジから下のセンター・シームが剥がれて接着修理されています。バックには1弦側ウエスト部付近に7cmくらいと15cmくらいのクラック・リペアーがあります。また、6弦側サイドの肩部に何か硬いモノをぶつけたか落としたかしたようで、ブッチャーの額状のクラック・リペアーが確認出来ます。それぞれのクラックはしっかり接着され、内部からは補強のクリートも打たれていますので、今後お使い頂くのには不安はありません。まぁもうすぐ100歳になるご老体ですからこのくらいの手術跡は致し方ない部分でしょう。トップはブリッジ下がやや膨らみ、ブリッジ前がやや沈んでいて、軽度の変形は見られますが、こちらも年式やモデルから考えると極普通レベルの変形かと思います。当然打痕や擦り傷もあり、ネックやボディー角にはいくらか塗装が剥がれている箇所もありますが、キズの類は年式の割には少なめな方と思います。ペグはオリジナルに近い形状のゴールデン・エイジの新しいモノに交換されています。また、過去にPUを搭載していた時期があるようで、エンドピンはオーバー・サイズの物が付いています。ブリッジ下には穴は開いていません。ボディー内には配線をまとめるフックが置き去りですが、、嫌なら手で剥がせます。
ネック・コンディションは良好で綺麗にストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.5mm、1弦側2.0mm程度とベストなセッティングになっています。サドルにももう少し余裕がありますが、現状でプレイヤビリティーは上々かと思います。フレットはリフレットされてからあまり弾かれていないようで、ほんの少し減りはありますが、まだまだ充分な高さが残っています。
リイシューでは絶対出ない長年の歳月が育んだ本物のビンテージ・サウンドを是非ご体感下さい!
ケースはボブレンのハード・ケースが付属しています。