最上位機種らしい煌びやかで華やかなサウンド!!ギルドのフラッグシップ・モデル、77年製のD-55が入荷しました!!
マーチン、ギブソンと並びアメリカの三大アコースティック・ギター・メーカーとして名高いギルド。テイラー・ギターなどの台頭により、最近ではすっかり影の薄いメーカーになってしまった感がありますが、50年代~70年代のミュージック・シーンを支えた伝統のギター・メーカーです。90年代のフェンダー社の買収から生産拠点を転々とし、フェンダー・コロナ工場からタコマ工場、ニューハートフォードでの生産を経て、2015年からは、かのレンファーガソンが陣頭指揮を執り、南カリフォルニアに新工場を設立し生産が続けられています。今回入荷は伝説のウエスタリー工場製のオリジナル・ギルドD-55。ギルドの最上位機種にしてフラッグシップ・モデルです!
ソリッド・スプルースTOP、ソリッド・インディアン・ローズウッドSIDE&BACK、パドゥーク/メイプル3ピースNECK、エボニー指板&ブリッジ、実測43mmナット、25.5インチ・スケールのドレッドノート・ボディー。D-55は1968年にTVショー・モデルのカスタム・モデルとして生産がスタート、レギュラー生産が始まるのは1974年頃からと比較的歴史の短いモデルですが、多くのミュージシャンがD-55を愛用した事から瞬く間に人気モデルとなり、以降ギルドを象徴するフラッグシップ・モデルとして君臨しています!
そのサウンドはギルドらしい重厚でパンチの効いたパワフル・サウンドに最上位機種らしい煌びやかさが加味された力強くも華やかなサウンド!最近有りがちな最初っから鳴らしてしまおう的な作りとは真逆の堅牢な作りのボディーは、長い年月弾き込まれてきた事に因ってその真価を発揮しています。トップの木取りも厚く、ぶっといブレーシングはそのまま重厚なサウンドとなり、胴全体を震わせます。この重戦車のようなパワフルなサウンドこそがギルドの持ち味で、近年のリイシュー物とはやはり別物です。フラットピックで掻き鳴らせば、ある程度の荒削り感は残しつつも、重心の低い塊感のある力強いサウンドに高音域の煌びやかさがプラスされた華やかなサウンドを響かせますし、フィンガーで爪弾いても一音一音の芯がしっかりした存在感のあるサウンドが得られます!
楽器のコンディションはキズの類は少なめで、かなり綺麗なコンディションを維持していますが、残念ながらトップにクラック・リペアーがあります。トップの6弦ブリッジ下からエンド部までクラックが入り接着修理されています。割れてからしばらくそのまま使っていたのか?クラック部に少し汚れが入り、黒い筋に見えやや目立ちますが、接着自体はしっかりとされ、裏からは補強のクリートも打たれていますので、強度的な心配はありません。また、ネックの8フレット裏辺りに帯状の塗装の荒れが見られますが、こちらは手触りもほとんどガサツキは感じませんので、演奏上は何ら気にならないかと思います。その他はポツポツと小キズが散見出来る程度で、年式から考えるとかなり良い状態をキープしています。
ネック・コンディションも良好で概ねストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側3.0mm、1弦側2.0mm程度のセッティングになっています。ネックは極厳密に言うと気持ち順反り気味です。トラスロッドももう少し回るは回りますが、、ギルドのロッドって効いて欲しいところで効いてくれないんですよね。なので、現状のやや順反り気味くらいがベストなセッティングかと思います。その状態でサドルにはもう少しだけ余裕があります。フレットは全体的に擦り合わせされているようですが、一番減っている箇所でもオリジナルの6~7割程度の高さが残っていますので、まだ当分はリフレットの心配も無いでしょう。
古き良き時代のギルド・サウンドをお探しの方に大プッシュのお買い得な1本です!
オリジナルのハード・ケースが付属しますが、取っ手部分が壊れたようで、束線バンドで修理されています。持ち運びには何ら問題無く使えます。
SN:163351