ヘッドウェイ・ギターの原点!!林ライダーのサザン・ジャンボ・タイプJ-401!!
ライダーは現在ヘッドウェイの会長である八塚恵氏が林楽器に製作を依頼し作らせていたブランド。ライダー・ブランド自体は1975年頃~78年頃までの短い期間しか生産されませんでしたが、このライダー・ブランドを機に八塚氏とヘッドウェイのマスター・ルシアーだった故百瀬恭夫氏が運命的な出会いを果たします。百瀬氏の楽器作りに懸ける情熱と技術に惚れ込んだ八塚氏が百瀬氏を口説き落としてヘッドウェイ・ギター立ち上げへと繋がります。そんなヘッドウェイの原点とも言えるライダー・ギターは生産期間の短さ故、市場に出回る個体数も少なく稀少なアイテムとなっております。中でもギブソン・スタイルのライダーは特に人気が高く更に稀少なアイテムとなっています!
ソリッド・スプルースTOP、ラミネイト・マホガニーSIDE&BACK、マホガニーNECK、ローズウッド指板&ブリッジ、シングルXブレーシング、実測44mmナット、実測約640mmスケールのラウンド・ショルダー・ボディー。こちらの個体はネック・ブロックの印字から恐らく75年製かと思われます。面白いのは今回入荷の個体のブレーシングはシングルXという点。以前販売した77年頃の個体はダブルXブレーシングだったので、同じモデルを作りながらも日々研究、改良していた事が窺えます。
サウンドは芯の太い出音に適度なサスティーンが絡む安定のジャパン・ビンテージ・サウンド!当時の日本の楽器ってマーチンほどの繊細さや柔らかさは無く、武骨にゴリゴリと鳴る印象ですが、これはこれで耳に馴染みの深い安心できるサウンドですね。SIDE&BACK合板なので、決して上品なサウンドでは無く、サスティーンも短めですが、これはこれでなかなかギブソンっぽい雰囲気が出ているんじゃないかと思います。フラットピックで掻き鳴らせばバリバリと豪快なストローク・サウンドを響かせますし、フィンガーで爪弾いてもサスティーン短めの粒立ちの良いサウンドを奏でますので、あらゆるジャンルやプレイ・スタイルで懐かしの「そうそうコレコレ」サウンドをご堪能頂ける事と思います!
楽器のコンディションは、年式なりのキズや使用感、経年感などありますが、取り立てて気になるようなダメージは無く、この年式の楽器としてはまずまずのコンディションを保っています。弾きキズや打痕、擦り傷等それなりに入っていますので、美品コンディションでお探しの方には不向きですが、50年使われてきた楽器として見れば、特に気になるような箇所は無いかと思います。ネック裏にポツポツと小豆大の打痕のようなモノがいくつかありますが、木部はほとんど凹んでいないので、演奏上は別段気にならないかと思います。画像を見るとSIDE&BACKは塗装がやや白濁してきているように見えますが、実際はほとんど気になりません。ペグは近年のグローバーに交換されています。
ネック・コンディションは良好で概ねストレート、現状での弦高は12フレット上で6弦側2.2mm、1弦側1.8mm程度と非常に弾き易いセッティングになっています。サドルにもまだ余裕がありますので、更なる弦高の微調整も可能です。フレットはだいぶ減っていますが、一番減っている箇所でもオリジナルの半分くらいの高さは残っていますので、まだまだガンガン弾き倒して頂けます。
稀少な林ライダーの中でも特に貴重なギブソン・スタイル!お探しだった方は是非お早めご検討下さい!
付属の汎用のハード・ケースの裏には、前オーナーが「若気の至り」と言っていた前オーナーのお名前が白のマジックでばっちり書かれています(笑)。これも昭和あるあるですね、笑、笑。
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